【OEM/ODM/受託開発】
― 構想から製品化まで、一貫支援のプロセスとは ―
【はじめに|モノづくりの“隠れた主役”たち】
自社ブランドで製品を販売している企業の裏側には、
設計から量産までを担うOEMやODMといった、
受託型の開発・製造会社の存在があります。
近年では単なる製造代行にとどまらず、
企画構想・試作開発・デザイン提案・試験評価など、
多段階での支援を行う高機能なパートナーが増えています。
本記事ではOEM/ODM/受託開発の基本から、
構成プロセス、活用ノウハウ、共創的アイデアまで、
60文字幅でわかりやすくご紹介します。
【基礎知識|OEM/ODMとは何か】
OEM(Original Equipment Manufacturer)は、
仕様や意匠を発注企業が定め、製造を請け負う形態です。
ODM(Original Design Manufacturer)は、
仕様策定や設計から開発企業側が担い、
完成品を提供する形態を指します。
いずれも受託型ビジネスですが、
担う工程の深さや責任範囲が異なります。
開発リソースの効率化や製品ライン拡充にも有効です。
【構成方法①|構想から設計へのプロセス】
製品開発の第一歩は構想段階です。
「誰に」「どんな価値を」「どう届けるか」を明確にし、
受託側はヒアリングや市場調査を通じて、
コンセプトや要件を共に練り上げます。
続く設計工程では、要件定義、外形設計、
材料選定や機構検討を通じて製品の骨格を構築します。
BOM(部品表)作成や製造性の検証、
環境対応素材の選定支援も含めた支援が求められます。
【構成方法②|使いやすさと検証】
設計完了後は、プロトタイプを使った検証工程に入ります。
この段階では以下の視点が重要となります:
・UX検証(操作性・視認性)
・物性/耐久性/強度確認
・法規制(EMC/PSE/医療等)への対応試験
・フィードバックを活かした再設計の実施
また「実際の使われ方」や「心理的負担」など、
机上では得られない現場視点での評価も不可欠です。
丁寧な検証こそが、製品価値の基礎となります。
【構成方法③|製品化と事業展開へ】
検証・設計修正を経て、量産に向けた製品化へ進みます。
金型製作、部品調達、工程設計といった
“つくるための構築”が中心になります。
受託開発企業は、内製設備や協力工場と連携し、
コストと品質を両立させる量産体制を整備します。
さらに、パッケージや販促ツール、
物流支援、製品保証、問い合わせ対応など、
販売後までを視野に入れた「事業化支援」も加速しています。
「製品を作る」だけではなく、
「売れる状態まで支える」体制こそが現代のODMです。
【技術とノウハウ|受託開発が支える技術群】
・3D CAD/CAEによる設計/応力解析
・IoT製品対応の筐体設計・基板設計支援
・3Dプリント/CNCによる短納期試作体制
・各種規格(EMC/医療/安全)への適合設計
・人間工学とブランド設計を融合したUX意匠提案
・VE/VA(コスト削減・付加価値)最適化提案
・調達・在庫管理を含めたBOM構築と運用支援
・工場立ち上げ、QC管理表、FMEA導入の支援体制
これらが有機的に結びつくことで、
確かな開発基盤が築かれていきます。
【共創アイデア|クライアントとの連携】
多くのプロジェクトは、
「依頼→受注→納品」という直線的構造ではなく、
クライアントと共に考え、試し、調整していく
共創型のプロセスで進行しています。
たとえば、
・使用者の行動観察から再設計につながった事例
・社内提案レベルだった試作案が正式採用された実績
・提案意匠がグッドデザイン賞を受賞した製品
こうした事例は、
受託開発が「企画と製品の間」をつなぐことで、
単なる製造請負を超える価値を生み出してきました。
【小話|“100枚のメモ”が生んだ商品】
ある日、小さなスケッチを抱えたお客様が訪れました。
「片手で使える調味料ディスペンサーを作りたい」
市販品は両手操作が前提で、高齢者には使いづらい。
開け閉めの機構、転倒防止、洗いやすさ、コスト──
多くの条件と制約の中で、
100枚を超えるメモと図面のやり取りが重ねられました。
何度も試作を繰り返し、
最終的に生まれたのは、
手にフィットし片手で注げる構造の新製品でした。
これはある福祉食メーカーのOEM製品として採用され、
介護現場で高い評価を得ることになります。
ただモノを形にするのではなく、
“使われる風景”まで共に設計した結果の一例です。
【締めくくり|Primal Design.Laboのご紹介】
Primal Design.Labo合同会社では、
OEM/ODM/受託開発において、
構想段階から量産・展開支援までを一貫して対応します。
アイデアを「絵に描いた餅」に終わらせず、
実現可能なプロダクトとして形にするプロセスを支援。
試作の工夫、勘合や操作感の微調整、
UX設計、構造最適化など、
“その先のユーザー”まで見据えた開発が強みです。
製品化に向けた確実な道筋と、
市場に届くリアルな構造設計をご希望の方は、
ぜひ一度ご相談ください。
共につくり、共に考えるパートナーとして、
あなたの事業展開を支援いたします。