【メカニカルエンジニアリングとは】
目に見える機械構造を担う技術領域
それがメカニカルエンジニアリングです。
単に形を設計するだけでなく、
熱・応力・振動・組立・保守など、
製品を“動かす”全要素を含みます。
【現代における必要性】
IoT・AI時代になってもなお、
物理的に動く装置が不可欠です。
その構造体設計を担うこの分野は、
自動車、医療、福祉、農業、物流、
あらゆる産業で進化を求められています。
【構成①:メカニカルデザイン】
製品や装置の筐体や骨格を設計する
“メカニカルデザイン”はすべての起点。
美観と機能、強度と生産性のバランスを
設計思想とツールを駆使して実現します。
3D CADによる設計は標準技術です。
【構成②:ジグ・フィクスチャーデザイン】
組立や検査の精度と効率を左右する
“ジグ”や“治具”の設計も重要要素。
部品の位置決めや加工補助を目的に、
量産ラインの安定性を支える分野です。
【構成③:熱設計/放熱設計】
電子機器やパワーデバイスでは、
“熱”が性能を大きく左右します。
ヒートシンク設計やエアフロー設計、
CFD(流体解析)などを組み合わせ、
温度制御と放熱の最適化を行います。
【構成④:締結設計/組立設計】
ネジ、リベット、溶接などの締結方法、
組立順序やアクセス性も重要設計事項。
製造現場の作業性と歩留まりに直結し、
製品全体の品質と工数を左右します。
【構成⑤:振動・応力解析設計】
荷重や振動に対する強度を検証するため、
CAE(構造解析)による設計最適化が必要。
設計段階で変形や破損を未然に防ぐことで、
試作回数や不良率を大きく減らせます。
【構成⑥:可動機構設計(モーション設計)】
ヒンジ、スライド、リンク、カム機構など、
“動く構造”を設計するのがモーション設計。
動作範囲、荷重、摩耗、メンテナンス性など
設計配慮すべき項目が多岐に渡ります。
【構成⑦:防水/防塵設計(IP設計)】
屋外機器や工場装置では、
水や粉塵から製品を守る必要があります。
IP規格(Ingress Protection)に基づき、
パッキン構造やシーリング材選定など、
現場環境に応じた対策が不可欠です。
【構成⑧:樹脂/金属材料設計】
機構設計では材料特性の理解が不可欠。
樹脂の流動性・耐熱性、金属の引張強度、
疲労限度や熱膨張率などを考慮し、
用途とコストに最適な材料を選びます。
【構成⑨:加工性設計(DfM)】
設計と加工のギャップを埋める考え方が
DfM(Design for Manufacturability)。
3軸加工の可否、アンダーカット回避、
組立しやすさや仕掛品削減など、
製造現場目線で設計を見直します。
【構成⑩:装置組込設計(ユニット統合設計)】
電子基板やセンサ、アクチュエータなど、
各部品をメカ構造に組み込む工程です。
干渉回避や放熱、振動吸収なども考慮し、
全体として機能する“筐体”を構築します。
【構成⑪:安全設計(リスクアセスメント)】
労災や故障を未然に防ぐために、
機械安全の観点からリスクを洗い出し、
ガード設置、停止機構、誤操作防止策等を
設計段階から盛り込む必要があります。
【構成⑫:メンテナンス設計(整備性設計)】
点検や交換、調整がしやすいように
整備性を事前に考慮する設計です。
サービスマンが工具で作業できるか、
消耗部品がすぐに交換できるか──
長期使用に耐える設計の基本です。
【技術とノウハウの蓄積】
各構成要素は独立しているようで、
実はすべて連動しています。
振動を減らす構造は騒音低減にも貢献し、
熱対策は部品寿命を延ばします。
全体の視点で設計する力が問われます。
【共創への広がり】
機構設計の専門性は、他業界とも融合可能。
たとえば医療現場では、“安全に動く”
ことが求められるため、
この知見がロボティクスや介護機器へ
応用されつつあります。
【小話:職人と設計士の間で】
ある町工場でのこと。
熟練の職人がある組立工程に苦戦していた。
設計された部品は精密だが、
現場では工具が入りにくく、
作業に毎回10分の無駄が出ていた。
そこへ若い設計士が現場へやってきた。
「どうやって組んでいるのか見せてください」
と声をかけ、黙って作業を観察した。
その後、設計データを見直し、
ほんの2mmの逃げ加工を加えた。
結果、作業時間は半分に。
職人がぽつりとつぶやいた。
「設計って、図面だけじゃねえんだな」
それ以降、彼は毎週現場へ通い、
現場でちゃんと“動く”設計を体得していった。
【締めくくりに】
Primal Design.Labo合同会社では、
このようなメカニカルエンジニアリングを
【構想段階から現場検証まで】支援可能です。
単なる図面化にとどまらず、
“動作性・組立性・熱・材料・安全性”まで含む
多角的な設計が求められる案件に対応します。
自動化装置、ロボット、検査機、福祉機器、
試作から量産設計まで──
実際の現場で試され、改善された
“実装前提の設計力”が私たちの強みです。
PoCからの伴走支援、試作の製造受託、
CAD/CAE業務の外注、装置全体の構想設計、
どのフェーズでもお気軽にご相談ください。
現場でちゃんと“動く”設計の力で、
現場と社会を動かします。
それが、私たちPrimal Design.Laboの使命です。
【Primal Design.Labo合同会社ができること】
■ プロダクトデザイン、装置開発含め
外注開発・OEM・ODMも対応可能です。
仕様・設計から一式開発も可能です。
試作だけの簡易版から、AI統合の高度装置等
用途・予算・設置環境に応じてご提案します。
■【ご連絡・ご相談について】
ご関心のある方は、ぜひお問い合わせください。
事業の詳細・構想段階の仕様については、
守秘義務契約のもと個別にご説明可能です。