今は何ができて、何が開発中か
― 構築AI(PrimLoop)の現在地と射程 ―
構築AI / PrimLoop は、完成済みの単体AIプロダクトではありません。
「判断を構造として残す」という思想を核に、すでに実運用できる領域と、段階的に拡張していく領域を明確に分けて設計されています。
本ページでは、誤解が生まれやすいポイントを整理しながら、「今できること」「あえて未完成にしていること」「開発中の領域」を正確に説明します。
前提整理:PrimLoopは「完成品AI」ではなく「構築基盤」
一般的な生成AIサービスは、入力に対して最適そうな回答を返す「完成形の振る舞い」を提供します。
一方、PrimLoopは判断に至るまでの前提・条件・分岐を組み立てるための基盤です。
そのため、「最初から何でも自動でできるAI」を期待すると、過剰期待になります。
逆に言えば、PoC止まりになりがちなDXやAI導入を、業務として定着させるための足場として設計されています。
今、できていること(すでに実運用・検証で使える領域)
① 判断前提・条件の構造化
PrimLoopは、現場で行われている判断を「結論」ではなく、
・どんな前提条件を見ているか
・どの制約を優先しているか
・どこで分岐しているか
を構造として整理・記録できます。
これにより、「なぜその判断になったのか」を後から説明できる状態をつくります。
属人化していた判断を、再利用・教育・レビュー可能な形に変換できる点が、従来DXとの決定的な違いです。
② 要件・判断を“文章”ではなく“構造”として扱える
多くの業務では、判断理由が議事録・設計書・報告書といった文章で残されます。
PrimLoopでは、これを「ノード」「条件」「関係」といった構造データとして扱います。
そのため、検索・比較・再利用が可能になり、次の案件や類似ケースに活かせます。
③ 人の判断を前提にしたAI活用
PrimLoopは、人を排除する自動化を目指していません。
「どこまではAIが支援し、どこからは人が判断するのか」を明確に切り分けます。
これにより、現場で拒否されにくく、運用として定着しやすいAI活用が可能になります。
④ 小さく始められる構成
全業務を一気に変える必要はありません。
・特定の判断工程
・属人化が強い一部分
・失敗コストが高い判断ポイント
など、限定的な範囲から導入・検証できます。
現時点では「やらない」と決めていること
PrimLoopでは、あえて実装していない領域があります。
これは技術的にできないからではなく、構築AIとしての思想と合わないためです。
- 判断理由が十分に共有されない自動意思決定
- 結果の提示に主眼を置いた完全自動化型のAI設計
- 現場の説明責任をシステム側に過度に委ねる設計
- 前提条件やデータの意味づけが整理されないまま進められる学習・推論
これらは短期的には便利に見えても、
現場不信・責任不明確・運用崩壊につながりやすいため、採用していません。
開発中・段階的に拡張していく領域
① 判断構造と物理データの連動
現在、PrimLoopでは、自然言語による要件入力から、判断構造の整理、3D CADデータ生成までの一連の流れが成立しています。
その上で今後は、3D形状・数値条件・シミュレーション結果などの物理データと判断構造をより密接に結びつけ、業界・業務ごとの判断構造として実装・拡張していくフェーズに入ります。
これにより、「なぜその形・仕様・条件になったのか」を、判断過程と物理的根拠の両面から説明可能になります。
② 構造化された判断の再利用・横断活用
蓄積された判断構造を、
・教育
・標準化
・他部署・他案件への転用
に活かす仕組みを拡張中です。
これにより、「経験が溜まるほど組織が強くなる」状態を目指します。
③ Prepシリーズとの連携
PrimLoopは単体で完結するものではありません。
建築、製造、設備、運用など、領域別のPrepシリーズと連動することで、
判断構造を具体的な業務アウトプットへ落とし込んでいきます。
「3分でわかる構築AI」との位置づけ
「3分でわかる構築AI」は、PrimLoopの思想と全体像を把握するための要約です。
本ページは、その要約を前提にした現実的な現在地とロードマップの説明です。
▶ 3分でわかる構築AI(要約)はこちら
要約 → DX課題 → 対象業務 → 本ページ
の順で読むことで、過剰期待や誤解を避けた理解がしやすくなります。
導入検討・相談について
PrimLoopは「今すぐ全社導入」するものではありません。
判断が詰まっている一点から、小さく検討・整理することが可能です。
PoC前段階の整理、壁打ち、構想相談からでも対応しています。